フィンランドに行こうよ
サウナ人気に伴って、フィンランドの知名度は確実に上がっていると感じる。10年前、フィンランドが好きと言ってもフィンランドってどこ?という反応が圧倒的に多かった。それが最近は「ああ、フィンランド!サウナね」とフィンランドを認知している返事がもらえる事が多い。それでも旅行の選択肢にフィンランドを入れる人はまだまだ少ないと思う。私の周囲も、サウナ以外にフィンランドに対して具体的なイメージが無いとか、寒い印象が強いので旅行に行ける国のイメージが無いと言う人がいる。
フィンランドは南国リゾート地のような開放感もなければ、パリのような華やかさも正直無い。それでも、夏季のヘルシンキに3度訪れた私が感じるのは、日本とは異なる種類の美しい自然と空気、静かな街並み、晴れると一番天国に近いのではないかと思うような青い空、落ち着いた人々が作る穏やかな時間の流れ、そういったものが忙しない東京で縮こまった心をゆっくり綺麗に伸ばして広げてくれる場所、という事だ。
勿論、ヨーロッパの中では一番日本に近くて昨今の厳しい状況下でも直行便で行けるとか、時差がサマータイムなら6時間しかないとか、地理的におすすめしたい部分もある。また、日本よりも治安が良いのではと感じるほど、海外旅行における「持ち物を盗まれないように」という緊張感が無く、日本にいる時と同じ感覚で町を歩けるというのも私からすれば旅行におすすめのポイントだ。実際幼い子連れで旅行に来ている家族や車椅子で旅行に来ている高齢の老夫婦も見かけたことがある。
何度行っても、もう行かなくてもいいや、ではなくてどうやったらずっとこの場所と繋がっていられるかな、という気持ちにさせてくれる。それくらい私にとって居心地が良く、真っ新な気持ちをくれる場所だと思う。
このブログは、フィンランド好きの個人が書くヘルシンキ・フィンランド旅行記に過ぎない。ただ、フィンランドがサウナやオーロラ、サンタクロースの地という印象で終わるのではなく、実はとても旅行のしやすく実りを得られるヨーロッパであること、少し踏み出せば日本では出会えないような美しい場所に行けることなどを知ってもらえる機会になればと思っている。次どこに旅行に行こうか迷っている人、フィンランドが気になるけど実際何が面白いのかわからない人の参考になると嬉しい。